アドラー心理学に基づく    子育てサークルAdlerjala   (アドラージャーラ)活動報告


by adlerjala

第7回Adlerjala2 エピソード「お手伝いがしたい」

第7回Adlerjalaで、メンバーのKさんが話してくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


     〜お手伝いがしたい〜


ある日の夕方のことです。
お姉ちゃん(7歳)はいつものようにテレビのニュースを見ています。
ニュースで報道されていることを家族に伝えるのが、
毎日のお姉ちゃんのお手伝いなのです。
妹ちゃん(5歳)は、Kさんの横で包丁を使ってお料理のお手伝いをしています。

妹ちゃんは毎日のように料理のお手伝いをしているので、
だんだんと包丁が上手に使えるようになってきました。
この日は大根のイチョウ切りがきれいにできたので、
Kさんは「妹ちゃんすごーい!うまくなったねーー♪♪」と大きな声で言いました。  
お姉ちゃんはテレビを見ながら、ぶすっと「私だってしたいし」とつぶやきました。
  Kさん、しまったお姉ちゃんを刺激してしまった。
  これから2人の争いが始まりそうな予感がする・・・(−3)

妹ちゃんは、マッシュポテトを作るために
テレビの近くのテーブルに、マッシャーなどを準備しました。
するとお姉ちゃんが「これ、私がやる!」
妹ちゃん「妹ちゃんのおしごと!」
Kさん「それは妹ちゃんがやるから、お姉ちゃんは別のおしごとしてくれる?」
  お姉ちゃんが妹ちゃんのしごとを取りたがるのはいつものこと・・・。
  あきらめが入っている。
  でも頼むから、私の方に来て別のお手伝いをする気になってほしい。(−2)

お姉ちゃん「いや、私がやる!」
妹ちゃん「このジャガイモ切ったのも妹ちゃんだし、おなべに入れたのも、
     ここまで持ってきたのも妹ちゃんだし、なんで妹ちゃんができんだが!?」
・・・姉妹は、マッシュポテトをどちらが作るかでケンカを続けました。

Kさんは「お母さん頭が痛いので、ちょっと静かにしてもらえませんか?」と
途中で2人にお願いしてみましたが、
ヒートアップしている2人の耳には届きませんでした。(−3)

Kさんはケンカを続ける2人に向かって、また言いました。
「ご飯を作らなくていいんならお母さんが2階に上がればすむことなんだけど、
 そうするとご飯食べれないよね。
 ご飯を食べたかったら静かにしてください。」
するとお姉ちゃんが、「しかたないなあ、もう!」と怒って言って、
テレビを見に戻りました。
  Kさんは、お姉ちゃんごめんよーと思いました。(−1)


      〜完〜


Kさんの気にされていたことは、
お姉ちゃんを刺激しないように、妹ちゃんと仲良くするにはどうすればよかったのか
ということだったのですが、
メンバーのみなさんはまず、子どもさんたちにお手伝いをさせているKさんがすごい!
という話で盛り上がりました。

子どもにお手伝いをさせずに親がした方が早いし、楽だし、
教えながらするのは面倒だし、お料理には危険が伴うし、
そして時にはこのエピソードのようにお手伝いをめぐってきょうだいゲンカが起きるし・・・。
ありがとう、でも気持ちだけでいいから〜と言ってしまいそうになります。
でもKさんは、
子どもたちの「お手伝いをしたらお母さんの助けになるんだ、みんなの役に立てるんだ」
という気持ちを受け止めて、お手伝いしてもらっているのですね。



Kさんのストレンクス
・子どもと一緒に料理をしている。
・妹ちゃんのできるようになったことを一緒に喜んで、それを言葉で伝えられる。
・マイナスの感情を子どもに見せていない。

妹ちゃんのストレンクス
・お手伝いをする。
・お手伝いをしたい。お母さんの手助けをしたいと思っている。
・包丁の練習を一生懸命にしている。
・お姉ちゃんに対して、自分のしたいことを主張できる。
・自分のしごとを投げ出さない。責任感がある。

お姉ちゃんのストレンクス
・お手伝いをする。
・お手伝いをしたい。お母さんの手助けをしたいと思っている。
・自分ががまんすることを選んだ。
・自分のお手伝いを続けた。(テレビのニュースを見て、後で伝える)



子どもさんたちはお母さんの助けになりたいと思っていて、
お母さんはそのことをよくわかっていて、お手伝いをしてもらっていて、
すてきな関係だなあと、みんなのストレンクスを出し合っていると感じました。

Kさんが気になっているのは、お姉ちゃんに対するご自分の対応です。
最初に妹ちゃんの上達を喜んで大きな声を出してしまったのがよくなかったのかな、
とおっしゃるKさんに対して、あるメンバーさんが
私は言葉で伝えるのが苦手なので、こうやって伝えられるのはすごくいいことだと思います
と言われました。

色々話し合ってみて、
Kさんが妹ちゃんに対して「うまくなったねー♪」と言った後、
お姉ちゃんが「わたしだってしたいし」と言ったことに対して、
Kさんがすぐに返事をしてみよう、となりました。
このときのお姉ちゃんの発言は、「私もお母さんの助けになりたいんだよ」、
というアピールなのでは、という意見も出ました。
そこで、すぐにKさんが「じゃあこれをお願いしていいかな?」と言って、
お姉ちゃんにも別のお手伝いを頼む、という代替案ができました。



「きょうだいゲンカは、子どもの課題」
というのはパセージでしつこく(笑)習うことなのですが、
自分以外の人たちの関係には入ることができないのだな、とあらためて学べました。
私が変えられるのはいつも、私が相手に対して何ができるか、ということ。
自分とお姉ちゃんとの関係が気になるのならば、お姉ちゃんに対して、
自分と妹ちゃんとの関係が気になるのならば、妹ちゃんに対して、
そのはたらきかけ以外に、自分にできることはないのだなとわかりました。


Kさん、お手伝いのこと、きょうだいのこと、など
多くのことを学べるエピソードをお話しくださってありがとうございました。
ご協力くださったメンバーのみなさま、今回もほんとうにありがとうございました。



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by adlerjala | 2016-03-20 23:29 | エピソード