アドラー心理学に基づく    子育てサークルAdlerjala   (アドラージャーラ)活動報告


by adlerjala

第8回Adlerjala2 エピソード「だいじなミニカー」

第8回Adlerjalaで、メンバーのMさんがお話しくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


    〜だいじなミニカー〜

ある日、2歳の息子くんが、お気に入りのミニカーを
台所の炊飯器の横に置いたままなのをMさんが見つけました。
このミニカーは、数日前に家族で行ったお店で見つけたもので、
息子くんがどうしても欲しいと泣き叫び、
「大事にする」というお約束をして買ってもらったのです。

息子くんは隣の部屋で、他のおもちゃで遊んでいます。
    また置きっぱなしにしているわ・・・と陰性感情が出るMさん。(−1)
Mさん「ねえ、ここに車置いてあるけどいいの?置きっぱなしだよ?」
息子さん「うん、もういいの。」
    Mさん、カチンとくる(−3)あそこまでのやり取りをして買ったのに、もう飽きたの?
Mさん「でもこれ、大事にするってお約束して買ったよね?」
息子さん「うん。でももういらなーい。」と、こちらを見ないで返事をしました。
    Mさん(−5)あの約束はどこへ行った?

それを聞いていた夫さんが「ほら、やっぱりそういうことになるが。」と言いました。
    このミニカーを買ったときの自分のやり方もいけなかったのかな、と落ち込むMさん。

Mさん「ほんとにいらないんだね。じゃあもうしまっちゃうよ。遊ばないんだね?」
息子さんは黙って隣の部屋に行きました。
Mさんはミニカーを息子さんの手の届かないところにしまいました。


    〜完〜


Mさんは息子くんに、物を大切にしてもらいたい、約束を守ってもらいたい、
ということを願っておられます。
でもご自分の行動では、それが息子くんにわかってもらえていないようで、
いったいどういう風に伝えたらいいのだろうと悩んでおられるようでした。
他のメンバーさんはMさんのお話しを静かに聞いていたのですが、
よくある、よくあることです・・・とご自分のことのように感じていらっしゃいました。

Mさんは、炊飯器の横にミニカーを見つけたよ、と言ったときに
息子くんにどういう反応をしてもらいたかったのですか?とお聞きすると、
「あ、ここにあった!」と言って、車を手に持ってほしかったのだそうです。



それから、みんなでストレンクスを挙げていきました。

息子くんのストレンクス
・すぐに返事ができる。
・集中して遊ぶことができる。(今は今の遊びに一生懸命。ミニカーはそれまでにいっぱい遊んでいた)
・お母さんの目の届くところにミニカーを置いている→お母さんを信頼している
・あっさりと潔い。有言実行。(自分でいらないと言った後、いやだミニカー返してとか言わない。)

Mさんのストレンクス
・言葉で冷静に話している。
・息子くんのお気に入りをわかっている。
・家族の発言などについて、ていねいに考えている。周りとの調和を考えている。
・自分の感情や思考を細やかに感じている。
・有言実行。脅さないし、嘘を言わない。(ミニカーをしまっちゃうよと言って、本当にしまった。)


ストレンクスを挙げていく中で、
2歳の子に「大事にする」っていう言葉は難しいのかな、
「遊ばないときはおもちゃ箱にしまおうね」と具体的に言う方が伝わりやすいかも、
約束を守るっていうのも、大人でも難しいことですよね、など
様々な意見が出ました。
Mさんは炊飯器の横に置いてあることが、ミニカーを大事にしていないことだと思って
陰性感情が出たのですが、
もしかすると息子くんは大事にしているからこそそこに置いたのかもしれない、という意見も出ました。
何を思って置いていたのかわからないんですよ・・・とMさんがおっしゃったので、
それでは息子くんに聞いてみてはどうでしょう?ということになりました。
きっと息子くんは自分の考えを答えてくれると思いますよ。



最後にロールプレイをしてみました。
今回は本当のお芝居のように、部屋の真ん中に移動して動作もつけて演じてみました。
まずはエピソード通りに2回(MさんがMさん役、Mさんが息子くん役)。
それから、ミニカーを見つけたMさんが息子くんに
「ねえねえ、ここに車あるんだけど、どうしたのかな?」と言ってみる代替案バージョンを2回。
すると、代替案バージョンでは、初めのMさんのセリフしか決めていなかったのに、
2回とも以下のような微笑ましいシナリオになってしまいました。

Mさん「ねえねえ、ここに車あるんだけど、どうしたのかな?」
息子くん「あ、それね、ここに置いとこうって思ったの。」
Mさん「あ、ここに置いときたかったの?」
息子くん「うん、ほらこれカッコいいでしょ?お母さんもよく見えて、いいでしょー!」
Mさん「ほんとだね、置いといてくれたんだ。ありがと。じゃあこのまま置いといていいんだね?」
息子くん「うんそうだよー」


2人がとっても仲が良くなっているのが横にいてもわかるので、
夫さん役も何か口をはさむ気にならず、にこにこと2人を見守っていました。
もちろんこの代替案は作り話なので、息子くんの本当の気持ちは誰にもわかりませんが、
でもきっと息子くんには悪気なんてなかったんでしょうね。
そして、ミニカーは相変わらず炊飯器の横に置いたままなのですが、
Mさんはまったく陰性感情が起きなかったそうです。

問題はミニカーじゃないんですね。
子どもとどうよい関係を作っていくか・・・。
そのためにはまず、私の陰性感情に気づいて、あ、(−1)になったと思ったらまずストップ!です。
それからどうすればいいかは、
パセージに基づいて、みんなで一緒に考えていきましょう003.gif



後日談としてMさんから嬉しい報告も届きました。
ぜひ次回のAdlerjalaでお話ししていただきたいなと思っています。

素敵なエピソードをお話ししてくださったMさん、
熱演とさまざまなご意見をくださったメンバーのみなさま、
今回も楽しみながら、たいへん深く学ぶことができました。
本当にありがとうございました!


次回のAdlerjalaは4月15日(金)です。
どうぞご都合のよい方はいらしてください053.gif

ご連絡はこちらです
m.miho.indigo.horizon@gmail.com
松村美穂




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by adlerjala | 2016-04-07 11:04 | エピソード