アドラー心理学に基づく    子育てサークルAdlerjala   (アドラージャーラ)活動報告


by adlerjala

第9回Adlerjala2 エピソード「外ぼうき」

第9回AdlerjalaでMさんが話してくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


     〜外ぼうき〜

朝早い時間、Mさんは机に伏せて少し休んでいました。
2歳の息子くんはひとりで遊んでいたのですが
お手伝いでそうじをしてくれる外用のほうきを玄関から持ってきて、
部屋の中で遊び始めました。

そして息子くんはMさんの頭をほうきでこつんと叩きました。
Mさん、思わず「今何したん!」と言いました。
  叩かれて、カチン!ときたMさん。(−4)
  だいたい、なんで外ぼうきを持ってるのよ?

息子くんは目をそらして黙っています。
「いつも痛いことしたらいけんって言ってるが!」
  最近、気に入らないことがあったらすぐ叩いて困るわ・・・

息子くんはふてくされた顔をして黙っています。
「言うことないの?」
息子くんは黙って他の部屋に遊びに行きました。
  謝ってほしいけど、ごめんなさいを強要するのもよくないな・・・

Mさんは黙ってほうきをもとの場所に片付けました。

       〜完〜


このエピソードは、実は第9回Adlerjalaの日の朝の話なのだそうです。
ですが、このお話しをしてくださっているMさんと、
Mさんの膝の上でお菓子を分け合って食べている息子くんはとっても仲良しで
とてもこんな事件のあった後とは思えない様子でした003.gif003.gif


思わずカチンとくることってありますよね。
①人を叩くのはよくないってわかってほしいし、
②悪いことをしたら謝ってほしい
ということをMさんは息子くんに望んでおられたと話してもらいました。
そもそもは、いきなり叩かれたのがとても嫌だったので
③言葉で呼びかけてほしいとも思っておられました。
いきなり叩かれなかったら、カチンときませんでした、ということで、
いきなりでなかったら何とでもやりようがあったのでしょうが、
不意打ちが嫌だったと話してもらいました。

では、①②③の望みを、どのようにしたら息子くんに伝えられるかな、
ということを少し考えながら
みんなでMさんと息子くんのストレンクスをあげていきました。

息子くんのストレンクス
・Mさんに言われて、すぐに叩くのをやめた。
・叩くのはいけないことだとわかった。
・ほうきでも遊ぶことができる。(ほうきを正しく使うこともできる)
・切り替えが上手。ほうきを手放して、別の遊びを始めた。
・うまくいかなかったことを気にしない。(その後Mさんと仲良くしている)

Mさんのストレンクス
・してはいけないことを息子くんに言葉で伝えている。
・息子くんを追いかけて「ごめんなさい」を言わせたりしないで、
 すぐにやりとりをやめている。
・切り替えが上手。
・うまくいかなかったことを気にしない。(その後息子くんと仲良くしている)

Mさんと息子くんの関係は、いい関係だなとメンバーのみなさんが思いました。
お互いに、気まずくなったらもうそのことは気にせずに
仲良くできるっていうのはとても素敵なことですね!


さて、このエピソードのとき、息子くんはどんな気持ちだったのでしょうか。
みんなで想像してみました。
メンバーさんから、お母さんにかまってほしかったのかな?という意見が出ました。
お母さんが机で寝ていて、どうしたんだろ?って思って、
声がかけづらかったのかもしれませんね。
Mさんも、ほうきで叩いたのはたまたまだったのかも、悪気はなかったんでしょうね、
という意見を出してくれました。
私はなんだか息子くんのことがよりかわいいなあと思えてきました。

いきなり叩かれたことは変えられないけれど、
今度同じような不意打ちをくらってしまったとき、
Mさんはどうしたらいいのかを話し合いました。
先ほど①人を叩くのはよくないとわかってほしい
   ②悪いことをしたら謝ってほしい
   ③言葉で呼びかけてほしい
というMさんの伝えたいことを、どうしたら伝えられるでしょう?

そもそも、外ぼうきで部屋の中で遊んでいるということが気になります。
では息子くんに聞いてみることにしましょう、となりました。
「どうしてそんなことをしているの?」
「それで何をしたかったの?」
ということを、優しく言いやすく聞けたらいいな、という方向になり、
「これ、どうしたん?」と優しく聞く、ということに決まりました。


それからロールプレイのシナリオを考えました。

息子くんがMさんを外ぼうきで叩きます。
Mさん 「・・・これ、どうしたん?」
息子くん「・・・え、遊んでる。」
Mさん 「あ、このほうきは外のだからね。おうちの中で遊ぶのはやめようね。」
息子くん「やーだもん」
Mさん 「でもこれは外で使うもんだからね。玄関に戻しておこうか。」
息子くんはほうきを置いて他の部屋へ遊びに行きます。
Mさんはほうきを片付けます。

こんなシナリオができたのですが、
Mさんはこれならマイナスの気持ちは持たずに落ち着いて話せそうです、と言ってくれました。
不意打ちで叩かれて嫌だったっていうことから、考えがそれてしまったそうです。
いきなり叩かれているし、謝ってももらっていないし、
叩くのはだめだよとも言えていないのですけれどね037.gif

それからお待ちかねのロールプレイです。
今回も、エピソード通りに2回(MさんがMさん役、Mさんが息子くん役)
作ったシナリオを2回、やってみました。
もう、ふたつのパターンで場の空気がまったく違いました。

ロールプレイの後のメンバーさん、Mさんの感想は
息子くんは全然悪いことしているつもりはなかったのかも。
お母さんにかまってほしかっただけで、
ぼくなんで謝らないといけないの?って思っていたかも。
お母さんが嫌な気分になってしまって、そんなに怒ってびっくり!
というものでした。
もちろんこれは想像ですけれどね。


でも、ひとつ確かなのは、マイナスの感情を持っているときには、
何を話しても子どもには「怒ってる」ってことしか伝わりませんから
まずストップ!ということです。
不意打ちで叩かれたその瞬間、カチン!とくるのは仕方がありませんが、
そこをぐっとこらえて、
私は何にカチンときてるんだろうかと考えて、
子どもはわけわからないことするけど、悪気はないのよ悪気は・・・と思って、
よし、子どもに「どうしたん?(どういう目的でそれをしてるの?)」
って聞いてみよう!
・・・ということを思い出せたら大成功です041.gif

そしてふたりがよい関係に戻ってから、
「お母さんあのとき、いきなり叩かれて痛かったのよ」とか、
「これからはほうきで叩かないで、手でとんとんってしてくれるかな」とか、
息子さんに望んでいることを話し合えるといいですね。


事件が起きているそのときに、ストップ!するのは大変むずかしいですけれども、
何度も練習をすればちょっとずつ慣れてきます。
幸いなことに、子どもがいればこういう事件はいくらでも起こりますよね(笑)
日々練習と思って、私も子どもたちに修行させてもらっています。



Mさん、たいへん深く学べるエピソードをありがとうございました!
メンバーのみなさん、今回もご協力をありがとうございました!



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by adlerjala | 2016-04-18 00:01 | エピソード