第8回Adlerjala2 エピソード「だいじなミニカー」

第8回Adlerjalaで、メンバーのMさんがお話しくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


    〜だいじなミニカー〜

ある日、2歳の息子くんが、お気に入りのミニカーを
台所の炊飯器の横に置いたままなのをMさんが見つけました。
このミニカーは、数日前に家族で行ったお店で見つけたもので、
息子くんがどうしても欲しいと泣き叫び、
「大事にする」というお約束をして買ってもらったのです。

息子くんは隣の部屋で、他のおもちゃで遊んでいます。
    また置きっぱなしにしているわ・・・と陰性感情が出るMさん。(−1)
Mさん「ねえ、ここに車置いてあるけどいいの?置きっぱなしだよ?」
息子さん「うん、もういいの。」
    Mさん、カチンとくる(−3)あそこまでのやり取りをして買ったのに、もう飽きたの?
Mさん「でもこれ、大事にするってお約束して買ったよね?」
息子さん「うん。でももういらなーい。」と、こちらを見ないで返事をしました。
    Mさん(−5)あの約束はどこへ行った?

それを聞いていた夫さんが「ほら、やっぱりそういうことになるが。」と言いました。
    このミニカーを買ったときの自分のやり方もいけなかったのかな、と落ち込むMさん。

Mさん「ほんとにいらないんだね。じゃあもうしまっちゃうよ。遊ばないんだね?」
息子さんは黙って隣の部屋に行きました。
Mさんはミニカーを息子さんの手の届かないところにしまいました。


    〜完〜


Mさんは息子くんに、物を大切にしてもらいたい、約束を守ってもらいたい、
ということを願っておられます。
でもご自分の行動では、それが息子くんにわかってもらえていないようで、
いったいどういう風に伝えたらいいのだろうと悩んでおられるようでした。
他のメンバーさんはMさんのお話しを静かに聞いていたのですが、
よくある、よくあることです・・・とご自分のことのように感じていらっしゃいました。

Mさんは、炊飯器の横にミニカーを見つけたよ、と言ったときに
息子くんにどういう反応をしてもらいたかったのですか?とお聞きすると、
「あ、ここにあった!」と言って、車を手に持ってほしかったのだそうです。



それから、みんなでストレンクスを挙げていきました。

息子くんのストレンクス
・すぐに返事ができる。
・集中して遊ぶことができる。(今は今の遊びに一生懸命。ミニカーはそれまでにいっぱい遊んでいた)
・お母さんの目の届くところにミニカーを置いている→お母さんを信頼している
・あっさりと潔い。有言実行。(自分でいらないと言った後、いやだミニカー返してとか言わない。)

Mさんのストレンクス
・言葉で冷静に話している。
・息子くんのお気に入りをわかっている。
・家族の発言などについて、ていねいに考えている。周りとの調和を考えている。
・自分の感情や思考を細やかに感じている。
・有言実行。脅さないし、嘘を言わない。(ミニカーをしまっちゃうよと言って、本当にしまった。)


ストレンクスを挙げていく中で、
2歳の子に「大事にする」っていう言葉は難しいのかな、
「遊ばないときはおもちゃ箱にしまおうね」と具体的に言う方が伝わりやすいかも、
約束を守るっていうのも、大人でも難しいことですよね、など
様々な意見が出ました。
Mさんは炊飯器の横に置いてあることが、ミニカーを大事にしていないことだと思って
陰性感情が出たのですが、
もしかすると息子くんは大事にしているからこそそこに置いたのかもしれない、という意見も出ました。
何を思って置いていたのかわからないんですよ・・・とMさんがおっしゃったので、
それでは息子くんに聞いてみてはどうでしょう?ということになりました。
きっと息子くんは自分の考えを答えてくれると思いますよ。



最後にロールプレイをしてみました。
今回は本当のお芝居のように、部屋の真ん中に移動して動作もつけて演じてみました。
まずはエピソード通りに2回(MさんがMさん役、Mさんが息子くん役)。
それから、ミニカーを見つけたMさんが息子くんに
「ねえねえ、ここに車あるんだけど、どうしたのかな?」と言ってみる代替案バージョンを2回。
すると、代替案バージョンでは、初めのMさんのセリフしか決めていなかったのに、
2回とも以下のような微笑ましいシナリオになってしまいました。

Mさん「ねえねえ、ここに車あるんだけど、どうしたのかな?」
息子くん「あ、それね、ここに置いとこうって思ったの。」
Mさん「あ、ここに置いときたかったの?」
息子くん「うん、ほらこれカッコいいでしょ?お母さんもよく見えて、いいでしょー!」
Mさん「ほんとだね、置いといてくれたんだ。ありがと。じゃあこのまま置いといていいんだね?」
息子くん「うんそうだよー」


2人がとっても仲が良くなっているのが横にいてもわかるので、
夫さん役も何か口をはさむ気にならず、にこにこと2人を見守っていました。
もちろんこの代替案は作り話なので、息子くんの本当の気持ちは誰にもわかりませんが、
でもきっと息子くんには悪気なんてなかったんでしょうね。
そして、ミニカーは相変わらず炊飯器の横に置いたままなのですが、
Mさんはまったく陰性感情が起きなかったそうです。

問題はミニカーじゃないんですね。
子どもとどうよい関係を作っていくか・・・。
そのためにはまず、私の陰性感情に気づいて、あ、(−1)になったと思ったらまずストップ!です。
それからどうすればいいかは、
パセージに基づいて、みんなで一緒に考えていきましょう003.gif



後日談としてMさんから嬉しい報告も届きました。
ぜひ次回のAdlerjalaでお話ししていただきたいなと思っています。

素敵なエピソードをお話ししてくださったMさん、
熱演とさまざまなご意見をくださったメンバーのみなさま、
今回も楽しみながら、たいへん深く学ぶことができました。
本当にありがとうございました!


次回のAdlerjalaは4月15日(金)です。
どうぞご都合のよい方はいらしてください053.gif

ご連絡はこちらです
m.miho.indigo.horizon@gmail.com
松村美穂




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# by adlerjala | 2016-04-07 11:04 | 黎明期

第8回Adlerjala 1

3月29日にAdlerjalaを開きました。
今回は大人4人+春休み中の5歳〜7歳児3人+1歳〜2歳児2人
というにぎやかな会となりました。
とてもとても元気なお兄さんお姉さんたちの様子が少し心配ではありましたが、
大人のお勉強の邪魔をすることなく、
狭い部屋の中でも工夫して遊んで協力してくれました。
みなさま、どうもありがとうございました003.gif003.gif


今回はエピソードをひとつだけ聞かせていただいて、
じっくり話し合って、ロールプレイをしました。
2歳の子どもさんにオモチャを大事にしてほしいのだけど、
なかなか伝わらなくて困っておられるというお話でした。
子どもさんとお母さんのいいところをみんなで出し合ううちに
エピソードを出してくださった方のお顔がどんどん明るくなっていって、
それがとてもうれしかったです。
(詳しくはまた記事にさせていただきます♪)

ロールプレイをしてみると、
お母さんが感じていた陰性感情がまったく消えてしまって、
もしかして子どもさんなりにオモチャを「大事」にしていたのかも?
という考え方に変わってしまっていました。
「大事」という言葉は、2歳の子どもさんの思うものと、
お母さんが思うものが違ったのかも?という意見が出ました。
お母さんの望まれる「大事にしてほしい」ということが
たとえば「オモチャ箱にしまってほしい」など、
2歳の子どもさんにわかりやすい言葉にしてみると伝わりやすいかもしれませんね。

また、子どもさんの行動の意図がわからなければ、
「どうしたくて(何をしようと思って)こんな風にしたのかな?」と
たずねてみるのもいいかもしれない、と話し合いました。
きちんとたずねれば、2歳でもきちんと自分の考えをお話ししてくれると思いますよ。


物を大事にすること、約束を守ること、など
子どもに伝えたいことはたくさんあるけれど、
まず子どもと親が仲間でいて、いい関係でいることがまずはじめなのだとパセージでは学びます。
子どもは、お母さんは仲間だからお母さんの言うことをきいてみようって思うので、
伝えたいことの中身はどれだけ正しくても、どれだけ繰り返して言っても、
子どもが親を仲間と思ってくれない限り、
怒っているな、とかうるさく言ってるな、ということしか伝わらないんです・・・008.gif
子どもは子どもなりに考えを持っているひとりの人だけれど、
経験は親より少なくて、知らないことやわからないことがいっぱい。
だから親は、子どもは話せばわかってくれると信じて、
おだやかに、何をどうすればよいのか教えてあげればよいのです。
・・・もちろん、言うは安しですが、
子どもが子どもである今の短い時間を、親も楽しんで過ごせたら、と思います072.gif


今回もたいへん学びの多い会となりました。
ありがとうございました!


4月のAdlerjalaは
15日(金)
20日(水)
26日(火)
です。どうぞご都合のよいときにいらしてください053.gif

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  松村美穂







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# by adlerjala | 2016-03-31 01:54 | 黎明期

第7回Adlerjala2 エピソード「お手伝いがしたい」

第7回Adlerjalaで、メンバーのKさんが話してくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


     〜お手伝いがしたい〜


ある日の夕方のことです。
お姉ちゃん(7歳)はいつものようにテレビのニュースを見ています。
ニュースで報道されていることを家族に伝えるのが、
毎日のお姉ちゃんのお手伝いなのです。
妹ちゃん(5歳)は、Kさんの横で包丁を使ってお料理のお手伝いをしています。

妹ちゃんは毎日のように料理のお手伝いをしているので、
だんだんと包丁が上手に使えるようになってきました。
この日は大根のイチョウ切りがきれいにできたので、
Kさんは「妹ちゃんすごーい!うまくなったねーー♪♪」と大きな声で言いました。  
お姉ちゃんはテレビを見ながら、ぶすっと「私だってしたいし」とつぶやきました。
  Kさん、しまったお姉ちゃんを刺激してしまった。
  これから2人の争いが始まりそうな予感がする・・・(−3)

妹ちゃんは、マッシュポテトを作るために
テレビの近くのテーブルに、マッシャーなどを準備しました。
するとお姉ちゃんが「これ、私がやる!」
妹ちゃん「妹ちゃんのおしごと!」
Kさん「それは妹ちゃんがやるから、お姉ちゃんは別のおしごとしてくれる?」
  お姉ちゃんが妹ちゃんのしごとを取りたがるのはいつものこと・・・。
  あきらめが入っている。
  でも頼むから、私の方に来て別のお手伝いをする気になってほしい。(−2)

お姉ちゃん「いや、私がやる!」
妹ちゃん「このジャガイモ切ったのも妹ちゃんだし、おなべに入れたのも、
     ここまで持ってきたのも妹ちゃんだし、なんで妹ちゃんができんだが!?」
・・・姉妹は、マッシュポテトをどちらが作るかでケンカを続けました。

Kさんは「お母さん頭が痛いので、ちょっと静かにしてもらえませんか?」と
途中で2人にお願いしてみましたが、
ヒートアップしている2人の耳には届きませんでした。(−3)

Kさんはケンカを続ける2人に向かって、また言いました。
「ご飯を作らなくていいんならお母さんが2階に上がればすむことなんだけど、
 そうするとご飯食べれないよね。
 ご飯を食べたかったら静かにしてください。」
するとお姉ちゃんが、「しかたないなあ、もう!」と怒って言って、
テレビを見に戻りました。
  Kさんは、お姉ちゃんごめんよーと思いました。(−1)


      〜完〜


Kさんの気にされていたことは、
お姉ちゃんを刺激しないように、妹ちゃんと仲良くするにはどうすればよかったのか
ということだったのですが、
メンバーのみなさんはまず、子どもさんたちにお手伝いをさせているKさんがすごい!
という話で盛り上がりました。

子どもにお手伝いをさせずに親がした方が早いし、楽だし、
教えながらするのは面倒だし、お料理には危険が伴うし、
そして時にはこのエピソードのようにお手伝いをめぐってきょうだいゲンカが起きるし・・・。
ありがとう、でも気持ちだけでいいから〜と言ってしまいそうになります。
でもKさんは、
子どもたちの「お手伝いをしたらお母さんの助けになるんだ、みんなの役に立てるんだ」
という気持ちを受け止めて、お手伝いしてもらっているのですね。



Kさんのストレンクス
・子どもと一緒に料理をしている。
・妹ちゃんのできるようになったことを一緒に喜んで、それを言葉で伝えられる。
・マイナスの感情を子どもに見せていない。

妹ちゃんのストレンクス
・お手伝いをする。
・お手伝いをしたい。お母さんの手助けをしたいと思っている。
・包丁の練習を一生懸命にしている。
・お姉ちゃんに対して、自分のしたいことを主張できる。
・自分のしごとを投げ出さない。責任感がある。

お姉ちゃんのストレンクス
・お手伝いをする。
・お手伝いをしたい。お母さんの手助けをしたいと思っている。
・自分ががまんすることを選んだ。
・自分のお手伝いを続けた。(テレビのニュースを見て、後で伝える)



子どもさんたちはお母さんの助けになりたいと思っていて、
お母さんはそのことをよくわかっていて、お手伝いをしてもらっていて、
すてきな関係だなあと、みんなのストレンクスを出し合っていると感じました。

Kさんが気になっているのは、お姉ちゃんに対するご自分の対応です。
最初に妹ちゃんの上達を喜んで大きな声を出してしまったのがよくなかったのかな、
とおっしゃるKさんに対して、あるメンバーさんが
私は言葉で伝えるのが苦手なので、こうやって伝えられるのはすごくいいことだと思います
と言われました。

色々話し合ってみて、
Kさんが妹ちゃんに対して「うまくなったねー♪」と言った後、
お姉ちゃんが「わたしだってしたいし」と言ったことに対して、
Kさんがすぐに返事をしてみよう、となりました。
このときのお姉ちゃんの発言は、「私もお母さんの助けになりたいんだよ」、
というアピールなのでは、という意見も出ました。
そこで、すぐにKさんが「じゃあこれをお願いしていいかな?」と言って、
お姉ちゃんにも別のお手伝いを頼む、という代替案ができました。



「きょうだいゲンカは、子どもの課題」
というのはパセージでしつこく(笑)習うことなのですが、
自分以外の人たちの関係には入ることができないのだな、とあらためて学べました。
私が変えられるのはいつも、私が相手に対して何ができるか、ということ。
自分とお姉ちゃんとの関係が気になるのならば、お姉ちゃんに対して、
自分と妹ちゃんとの関係が気になるのならば、妹ちゃんに対して、
そのはたらきかけ以外に、自分にできることはないのだなとわかりました。


Kさん、お手伝いのこと、きょうだいのこと、など
多くのことを学べるエピソードをお話しくださってありがとうございました。
ご協力くださったメンバーのみなさま、今回もほんとうにありがとうございました。



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# by adlerjala | 2016-03-20 23:29 | 黎明期

第7回Adlerjala1

3月14日に、Adlerjalaを開きました。
前回来てくださった3名と、初参加のメンバーさんと、
合わせて大人6人+ちいさい子3人でした003.gif
みなさま、ご都合を調整して来てくださって本当にありがとうございました053.gif053.gif


簡単な自己紹介とAdlerjalaの紹介の後、
「アドラー保育のうた」を、ふるさとの曲に合わせて歌いました060.gif
子どもたちも馴染みの曲なのか、ごきげんなようすでした。

それから、前回から今回まで、どんな変化があったかをお聞きしました。
今回は間隔がほとんど空いていなかったのですが・・・
前回お子さんとのエピソード「やだもん!」を出してくださったGさんは、
今のところ、お子さんに対してイライラする感情が一度も起きなかったそうです!
素晴らしいですね!!
するとあるメンバーさんも、前回のGさんのエピソードのおかげで、
お子さんに「いやだ!」と言われたときに、
ああいやなんだな、Iくんと一緒だ〜って笑っちゃうようになった、のだそうです。
子どもの「いやだ」って、「嫌だ」じゃないんだな、
嫌いっていう意味はなくて、ひらがなでシンプルな「いやだ」なんだなって気づいた、
と話していただけて、他のメンバーさんもなるほどとうなずいておられました。

エピソードをみんなで話し合うことで多くのことを学ぶことができましたが、
こうやっておうちに帰られてからも、よい変化があったのだと知り、
うれしい気持ちで胸がいっぱいになりました。


さて、今回のエピソードのひとつ目は、
中学生のお子さんとのお話でした。
他のメンバーさんは皆小学校低学年以下のお子さんしかいらっしゃらないのですが、
大きなお子さんってどんな感じなんだろう、と、
みなさんかなり興味深く聞いておられたように見えました。
パセージテキストを読んでみたり、ロールプレイをしてみたりする中で、
様々な学びがありました。
最後に素晴らしい代替案をメンバーさんが出してくださったので、
これから一週間は、お子さんに対して気になることがあったら、
その代替案のセリフを言っていただく、ということを
エピソードをお話しくださったメンバーさんの宿題にしていただくことにしました。
どんな風にやりとりが変わるのか、とても楽しみです。
でも、宿題がうまくできなくったって、
話し合いの中でメンバーさんの考え方が変わられたので、
お子さんとの関係が、ちょっと変わるはずだと思いますよ056.gif
貴重なお話をしてくださってありがとうございました!


ふたつ目のエピソードは、
7歳と5歳のお子さんどうしの、お手伝いをめぐるきょうだいゲンカのお話でした。
(このエピソードはまた記事にさせていただきますね。)
お話してくださったKさんのお困りに話が向く前に、
子どもがしたいお手伝いをさせてあげているKさんって素敵ですねえ!!
という話題でたいへん盛り上がりました。
そうなんですよ、素敵なお母さんでしょ?
Kさんはなにせパセージ修了者ですからね♪
お子さんの「お手伝いをしてお母さんに協力したい」という気持ちをくんで、
本当は自分が全部してしまった方が早いし楽だけど、
がんばってお子さんに任せているのだそうです072.gif



最後に、感想をひとりずつお聞きしました。
子どもは、どんな歳の子でも、お母さんに「自分のことを見ていてほしい」って
思っているんですね。
やりとりを客観的に見てみると、色々なことに気づけるんですね。
あのメンバーさんだったら、こんなときどう言うかな?って考えてみます。
など、とてもうれしい言葉をいただきました。ありがとうございました。

私はまだまだだめだなあって反省し始めると、
もうどんどん深い反省になってしまってつらいので、
どうか、「これからどうしようかな」って考えてみていただきたいなと思います。
失敗は誰でもしますし、
パセージの勉強を長年されている方だって失敗しますし、
完璧をめざすことはないんですよ。
昨日よりも今日、今日よりも明日、少しずつでも良い方に成長していけるように
お互いに勇気づけ合えたらいいな、と思っています。

みなさま、充実した楽しい時間をほんとうにありがとうございました016.gif


次回のAdlerjalaは3月29日(火)です。
ご都合のよい方はぜひいらしてください♪

055.gifご連絡はこちらです
  m.mmiho.indigo.horizon@gmail.com
  松村美穂

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# by adlerjala | 2016-03-16 16:35 | 黎明期

第6回Adlerjala 3 エピソード「やだもん!」

第6回Adlerjalaで、メンバーのGさんが話してくださったエピソードです。
記事にすることを快諾してくださってありがとうございました016.gif


     〜やだもん!〜

Adlerjalaの会場の和室。
大人たちが話し合っている間、ちいさい子どもたちは思い思いに遊んでいます。
Gさんのお子さんのIくん(2歳半)は、
木の器2枚にお菓子を入れて遊んでいました。
お菓子を入れて、出して、ひっくり返して、また出して、器を重ねて・・・
と夢中になっています。

そこに、Yさんのお子さんのSくん(1歳)がやって来て、
Iくんの持っている器が気になって、手をのばして遊ぼうとしました。
    あ、Sくん来ちゃった。
    Iがまた自分のを横取りされないようにって、
    押しちゃったりしないかなあ・・・。と身構えるGさん(−1)

Iくんは「いやー!」と言って
木の器をかかえて、Sくんに触らせないようにしました。
それからSくんを押しました。
    やっぱり押しちゃった・・・。なんで押すんだろう?
    自分1人で遊びたい気持ちはわかるけど、
    自分より小さい子には優しくしてほしいんだけど・・・ (−2)


それまで黙って見ていたGさん、Iくんに
「いつも気になるんだけどね、Sくんも遊びたいんだよ。
 叩いたら痛いよ。Iの方が力が強いんだからね。」と言いました。
Iくんは「やだもん!」と言って、遊びを続けます。
    もう、なんで「いやだ」って言うのよ。
    いっつも「いやだ」で全部返すの、ほんとイライラする!(−4)


Gさんは、Iくんのことはそのままにして、
Sくんに「こっちでもいい?」と言って
別のおもちゃを手渡しました。
Sくんは渡されたおもちゃで遊び始めました。
    Sくん、ごめんね・・・。Iの持っているおもちゃはあきらめて。


     〜完〜


このエピソードは、ついさっき目の前で起きていたことで、
他のメンバーのみなさんは、GさんがIくんとSくんに対して
とても穏やかに、ていねいに話しかけておられたのを見ていました。
なので、あのときまさかGさんが陰性感情が(−4)になっていたなんて!
と驚きました。
みなさん、次々に登場した人たちのいいところを言ってくれました。


Gさんのストレンクスは
・どんなときもIくんの気持ちをくんで、思いやっている。
・そんなことしちゃダメ!と手を出していない。
・子どもどうしがうまく関われるように、工夫をしている。
・Iくんに言葉で説明している。
・子どもたちに、とても穏やかに話しかけている。
・まったく怒っているように見えない。
・Yさんに対して、謝っていない。子どもどうしのことだと考えていて、
 親どうしの問題にしていない。

Iくんのストレンクスは
・嫌なことを「いやだ」と言える。
・きちんと返事をしている。
・一生懸命遊ぶことができる。
・Sくんに対して、「ぼくのおもちゃだから触らないで」とアピールできる。

GさんとIくん親子の関係は
Iくんは「いやだ」と言っても、お母さんは怒らないと知っている。
自分の気持ちを伝えても大丈夫、受け止めてもらえるという信頼関係がある。
(お母さんが恐かったら、きっと返事をせずに黙ってしまうと思う)

Sくんのストレンクスは
怒ったり泣いたりしないで自分の気持ちを切り替えて、他のおもちゃで遊んだ。
賢いし、穏やか。

Yさんのストレンクスは
子どもどうしの問題は、子どもどうしのことですよね、と
穏やかに子どもたちを見守っていた。


エピソード自体もとってもかわいらしかったのですが、
みなさんと一緒にストレンクスを次々に出していくと、
ますますお子さんたちがかわいらしく、いい子たちだなあって思えました。
そしてGさんとYさんの素敵なお母さんっぷりにほれぼれしました。
(子ども同士のことは子どもに任せようという考え方を、
 パセージでは「課題の分離」というのですが、
 まさにGさんとYさんは、お子さんの課題を親の課題から分離しておられました。)


Gさんは、Iくんに対して押すのをやめようと伝えた後に「やだもん!」と言われて、
それまでのマイナスの気持ちとまったく違う質の、
大きなマイナスの気持ち=イライラが出てきたんですよ、と言いました。

そこでIくんがどんな気持ちで「やだもん!」って言ったのか感じてみましょうか、
ということになり、ロールプレイをしてみました。
まずGさんはGさん役、Iくんを他のメンバーさんが演じました。
次に他のメンバーさんがGさんの役、GさんがIくんを演じました。

最初にIくん役をしたメンバーさんは、
Iくんはただいやだっていう自分の気持ちを言ってるだけなのかも・・・。
「やだもん」に悪い意味とか意図とかは全然なくって、
お母さんに怒られてるというのも特に感じないし、
まさか自分が「やだもん」って言って、お母さんがイライラしたなんて思っていないかも。
とIくんの気持ちを推理してくれました。
他のメンバーさんも、そんな感じかもしれませんね〜とにこにこ。
Gさんも、Iくんの役をやってみて、
Iくんは自分に反抗しようとしているんじゃなくて、
ただいやだって伝えているだけなのかもしれませんね、と言いました。


それから、Iくんはいやなときにただ「やだもん」って言うんだという
考えを持ったままで、もう一度GさんがGさん役になって、
同じ場面をロールプレイしてみました。
すると・・・

Gさん「いつも気になるんだけどね、Sくんも遊びたいんだよ。
    叩いたら痛いよ。Iの方が力が強いんだからね。」
Iくん「やだもん!」
Gさん「・・・Iはいやなのね。でも、お友だちが痛いのはよくないよ。」
Iくん「・・・やだもん」

というお芝居に変わってしまいました!
Gさんに感情をたずねると、イライラする気持ちがなくなってしまったそうです。
ほんとうに自然と、「Iはいやなのね」と、
Gさんの口からIくんの気持ちをくんだ言葉が出てきて、感動的でした。
Iくん役のメンバーさんは、それに対して「やだもん」と返事をしたけれど、
それはただ自分のおもちゃは貸したくないもんという意味で、
お母さんの言うことはもっともだなあという気持ちでした、と説明してくれました。



これまでも仲の良い親子が、より仲良くなれそうな予感をもてました。
ちなみに、Yさんはエピソードの現場を見ていたとき、
2歳半ってこういう時期なんだなあ。これからうちの子もこうなるんだなあ。
でも子どもどうしの関係だからしかたないね、と思っていたそうです。
Gさんから、いわゆるイヤイヤ期に対するマイナスイメージが変わって、
いやって言えることは素敵だなと思えた、と言っていただけて嬉しかったです。

素敵なエピソードをお話ししてくださったGさん、
ロールプレイで役を演じてくださり、たくさんの発言をしてくださった
メンバーのみなさん、
ご協力ほんとうにありがとうございました!



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# by adlerjala | 2016-03-16 15:15 | 黎明期

アドラー心理学に基づく子育てサークルAdlerjala(アドラージャーラ)活動報告


by 稲穂
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